ソレノイドの悪い使い方

「あれ? ソレノイドの動きが悪いぞ」「最初の頃はよく動いていたのに なんで?」と使用する回数が増えるにつれ動作が鈍くなったような・・・ ソレノイドを使ったことがある方なら多々ある経験です。なぜ動作が鈍くなるのでしょうか 荷重に対して有り余るほどのパワーを持つソレノイドを使用すれば一発解決ですが 大体のみなさんはギリのソレノイドを選択されるのではないでしょうか。

ソレノイドは電気部品ですが経年による電気特性の変化はほぼ 0 です。ソレノイドの動きを悪くする要因は機械的なものなのです。

ソレノイドを動きを悪くする原因は「剥がれ」と「カス」

ソレノイドの動きとはプランジャー(鉄心)のピストン運動の事ですが、このプランジャーの表面には動きをスムーズにするため表面にテフロンとか二硫化モリブデンの処置を施しています。この動きをよくするために施した処理がソレノイドの中で擦れて「剥がれ」るために摩擦抵抗が大きくなり動きが悪くなるのです。さらに使用していくうちに、剥がれたテフロンやモリブデンの「カス」がソレノイドの内部に付着してさらに動きを邪魔してしまいます。

ソレノイドの悪い使い方

ソレノイドのプランジャーはソレノイド本体に対して垂直に荷重がかかるののがベストです。これが横方向からかかると偏荷重とよばれるダメなヤツです。

例えば、施錠用にプランジャーをデッドボルト代わりに使用するとか、常に横方向に荷重がかかってる状態を解除するためのトリガーとして使用するなどは、ソレノイドの動きを悪くします。

偏荷重を受けないようにする

横からの荷重をソレノイドのプランジャーが直接受けないように、ちょっと細工を施します。施錠に使用を考えた場合、デッドボルトにかかる横荷重をガイドで受け、プランジャーにかからないようにします。

こんな感じで機構を足してソレノイドに直接、偏荷重が伝わらないようにします。

すでに動きが悪いソレノイドの処置について

まずは機構の見直しが必要ですが、ソレノイドからプランジャーを取り出し、プランジャーとソレノイド内部の掃除をしましょう。表面処理の「剥がれ」はどうにもなりませんが、「カス」を取り除くことができます。掃除の後にプランジャーに油を塗る事がありますが、これはケースバイケースで最初は摩擦抵抗が小さくなって動きがスムーズになります けれども油には「カス」や周りのゴミを付着させる要素もあるので使用方法や使用環境を考慮して塗布してください。

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