ソレノイドを使った集団行動をボールでやってみた

2019年に小野澤峻氏のボールがぶつからない「Movement act」を弊社のロングストロークソレノイドが使用されているというご縁で許可をいただき弊社の設備を使って作ってみました。

 

ぶつからないボールがぶつかるボールに

2019年にはすでに完成しましたが6年も経つとイロイロと不具合が発生して「ぶつからないボール」が、「よくぶつかるボール」に変わってしまったので、今回は大きく修理と改良を行いました。 このブログはその改良と修理の物語です。

完成直後のまだ「ぶつからないボール」のとき

 

ソレ用のソレノイドを考える

当社の作品はジュラコンという樹脂がメイン材料でほかにアルミやら鉄やらを使っています。肝心のボールはアクリル製でこれがソコソコ重いためボールを打ち出すためにはソコソコの押し出す力とソコソコのストローク(動作する距離)が必要になるわけです。それで思いついたのがサイレントソレノイドです。 なぜ頭にサイレントがつくかというと動作時の音が静かなのです。

あまり聞きなれない「サイレントソレノイド」の特徴はソレノイドにあるはずの固定鉄心がないのです。ソレノイドはフレームの中にある固定鉄心(コア)に向かって可動鉄心(プランジャー)が動くことで用を足します。ソレノイドを動作させたときに鳴る「カチンッ」という音は鉄心がぶつかり合う音で、ソレノイドとは言わば鉄心のぶつかり合いみたいなものなのです。

通常ソレノイドの固定鉄心は本体の1/3の長さを必要としますが、サイレントソレノイドはそれがない分、ストロークを長くできます。

どうやって止まる?

固定鉄心がなかったらどこで可動鉄心は止まるのでしょか? それはソレノイドのフタのところで磁力で止まります。フタの部分には磁束が集中しており磁性体の可動鉄心はこの磁束につかまって止まります。

そして磁性体の可動鉄心に非磁性体の樹脂や真鍮部品などを取り付けて機構として使用します。

今回使用した機械

今回はサイレントソレノイドを10台作りました。 オール自社製です。各部門に図面を配布してから2週間くらいで完成です。頼みこむと1週間くらいで できます。主に使用した機械は ↓ 画像です。

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